過剰回収に関する要求事項(PSD2)
この情報は、ビジネスアカウントに適用されます。
ペイパルはこれまで、一部の売り手に対して、税金や配送料などの手数料を追加(または削除)するためにユーザーがチェックアウト時に注文を調整できる機能を提供していました。売り手のチェックアウト画面でユーザーが最終金額に同意しても、ペイパルとのセッションではその金額で完了していませんでした。
例:
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売り手は、100.00米ドルの取引を承認するため、購入者をペイパルにリダイレクトします。
購入者は、ペイパルで100.00米ドルの取引を確認し、承認します。
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購入者が売り手のサイトに戻ると、配送料、税金、通貨換算手数料などが追加されたことで取引金額が増加し、110.00米ドルになっています。
ペイパルでは、購入者を売り手にリダイレクトする前に、取引の上限金額について購入者からの承認を得ています。売り手が承認された金額を上回る金額を回収する場合、その取引は拒否されます。
これは、第2次決済サービス指令(PSD2)が適用される国(欧州経済領域)において、ペイパルを利用する購入者を相手に販売を行う、すべてのグローバルな売り手(国内取引および国際取引)に影響します。
どのような影響と効果がありますか?
第2次決済サービス指令(PSD2)に定められる強力な顧客認証(SCA)要件により、PSD2が適用される国の一般利用者(購入者)が行う電子取引に対して、追加の認証対策や制限を課すことが義務付けられています。
この変更は、最終金額が不明な取引を対象に欧州銀行当局(EBA)が定めた原則に対応するためのものです。
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最終的な取引金額が、承認された金額を上回ってはなりません。 「最終金額が、取引開始時に支払者が認識し、同意した金額を上回る場合、支払者の決済サービスプロバイダー(PSP)は、取引の最終金額に強力な顧客認証(SCA)を適用するか、取引を拒否できるものとします。」
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最終的な取引金額は、認証された金額を下回ることがあります。「最終金額が、PSD2第75条(1)に従って合意された金額と同じかそれ以下である場合、その取引は実行可能であり、認証コードは[規制技術基準(RTS)]第5条(3)(a)に従って引き続き有効となるため、SCAを再適用する必要はありません。」
影響を受けるのはどの地域ですか?
欧州経済領域(PSD2が適用される国)の購入者に対して販売を行う売り手に、グローバルな影響があります(国内および海外取引)。
EUに拠点を置いていないビジネスであっても、これを遵守する必要がありますか?
欧州経済領域(PSD2が適用される国)の購入者に対して販売を行うすべての売り手が影響を受けます。影響を受けるかどうかは、売り手の所在国ではなく、一般利用者(購入者)の在住国によって決まります。
ペイパル、Venmo、Braintreeのすべての取引に影響しますか?
現時点での影響は、ペイパルブランドのチェックアウト機能を実装している売り手のPayPalウォレット取引などに限定されています。つまり、直接ペイパルの実装ができるもの、またはBraintreeを介して行えるものです。VenmoはEUの一般利用者に提供されていないため、Venmoの取引への影響はありません。
直接カード取引(ノーブランドのダイレクトクレジットカード)の場合、カード発行会社は、3Dセキュアの審査で消費者によって承認された金額を上回る取引を自動的に拒否します。
弊社では、ビジネスモデルの一環として定期的に過請求を行っています。どうすればよいですか?
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拒否を最小限に抑えるため、ペイパルは自社独自の機械学習アルゴリズムを利用してより高い金額を見積もり、一般利用者(購入者)に対して同額を承認しています。売り手が請求した金額が、見積った承認金額を上回っている場合にのみ、取引は拒否されます。
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拒否された場合、ペイパルは既存のエラーコードを返し(以下を参照)、購入者を再審査するよう売り手にリクエストします。この再審査は新しい金額で行われます。購入者の審査が正常に完了すると、売り手は回収を再試行することができます。
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今後は、支払い処理中にペイパルによって取引が拒否されることのないよう、配送料や税金などを含めた金額で取引を開始することをお勧めします。
請求金額が同意された金額を上回る場合の拒否のエラーコード
以前のNVPおよびSOAP実装
DoExpressCheckoutPayment API |
エラーコード: 10486 SHORT: この取引を完了できませんでした。 LONG: この取引を完了できませんでした。購入者をペイパルにリダイレクトしてください。 |
DoAuthorization API DoReauthorization API DoCapture API |
エラーコード: 10610 SHORT: 限度額を超過しています。 LONG: 指定された金額が許容限度額を超過しています。 |
Payments V1の実装
POST /v1/payments/payment/{payment_id}/execute |
HTTPコード: 400 名前: PAYER_ACTION_REQUIRED メッセージ: 取引を正常に完了できません。ペイパルに戻るよう購入者に指示してください。 |
POST /v1/payments/orders/{order_id}/authorize
POST /v1/payments/authorization/{auth_id}/reauthorize |
HTTPコード: 400 名前: AUTHORIZATION_AMOUNT_LIMIT_EXCEEDED メッセージ: 承認金額が許容注文限度額を超過しています。 |
POST /v1/payments/orders/{order_id}/capture
POST /v1/payments/authorization/{authorization_id}/capture |
HTTPコード: 400 名前: CAPTURE_AMOUNT_LIMIT_EXCEEDED メッセージ: 指定された回収金額が許容限度額を超過しています。 |
注文V2および支払いV2の実装
POST /v2/checkout/orders/{ID.EN_US}/capture
POST /v2/checkout/orders/{ID.EN_US}/authorize
POST /v2/checkout/orders/{ID.EN_US}/save |
HTTPコード: 422 エラー: UNPROCESSABLE_ENTITY エラーの説明: 要求されたアクションを実行できなかったか、要求されたアクションが意味的に正しくありません、またはビジネスの認証に失敗しました。
問題: PAYER_ACTION_REQUIRED 問題の説明: 取引を正常に完了できません。ペイパルに戻るよう購入者に指示してください。 |
POST /v2/checkout/orders/{order_id}/authorize
POST /v2/payments/authorizations/{authorization_id}/reauthorize |
HTTPコード: 422 エラー: UNPROCESSABLE_ENTITY エラーの説明: 要求されたアクションを実行できなかったか、要求されたアクションが意味的に正しくありません、またはビジネスの認証に失敗しました。 問題: AUTHORIZATION_AMOUNT_EXCEEDED 問題の説明: 指定された承認金額が、許容限度額を超過しました。別の金額を指定して、もう一度リクエストをお試しください。または、カスタマーサポートまでお問い合わせの上、限度額を引き上げてください。PSD2が適用される国の一般利用者に対する過請求は、地域の規制により認められていません。 |
POST /v2/payments/authorizations/{authorization_id}/capture |
HTTPコード: 422 エラー: UNPROCESSABLE_ENTITY エラーの説明: 要求されたアクションを実行できなかったか、要求されたアクションが意味的に正しくありません、またはビジネスの認証に失敗しました。 問題: MAX_CAPTURE_AMOUNT_EXCEEDED 問題の説明: 回収金額が許容限度額を超過しています。カスタマーサービスまたはアカウントマネジャーに連絡して、過請求限度額の変更を依頼してください。デフォルトの過請求限度額は115%であり、すべての回収の合計を承認金額の115%まで設定することができます。PSD2が適用される国の一般利用者に対する過請求は、地域の規制により認められていません。 |
実装の変更を行う必要がありますか?
ペイパルが上記のエラーコードで取引を拒否した場合に、売り手が再審査のために購入者をペイパルにリダイレクトできるときは、すぐに実装を変更する必要はありません。
ペイパルでは、ユーザーのビジネスへの影響を軽減するため、どのような対策を実施していますか?
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ペイパルでは、自社のアルゴリズムを使用して、影響を受ける売り手を検出し、取引の潜在的な超過額を計算し、ペイパルでの支払い認証の際に一般利用者に最高限度額(上限)を開示しています。
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過請求額の計算は、取引金額、これまでの超過の傾向、一般利用者や売り手の郵便番号など、複数の要因に基づいて行われます。
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ペイパルでは、一般利用者がより高い上限額に同意した場合、売り手はその金額を上限として回収することができます。
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一般利用者が同意した上限額を超過する回収金額を売り手がリクエストした場合、ペイパルは、既存のエラーコードを使用してそのリクエストを拒否します。この場合、売り手は再審査のために一般利用者をペイパルにリダイレクトするか、以前承認された金額の回収を試みる必要があります。
ペイパルが購入者に提示した過請求のしきい値を確認する方法を教えてください。
購入者に提示される上限額のしきい値を売り手が確認することはできません。
支払いが拒否された場合はどうすればよいですか?
どのようなエラーコードが返ってきますか?
請求金額が購入者が同意した金額を超過している場合は、既存の拒否エラーコードを再利用しています。詳細は以下のとおりです。
以前のNVPおよびSOAP実装
DoExpressCheckoutPayment API |
エラーコード: 10486 SHORT: この取引を完了できませんでした。 LONG: この取引を完了できませんでした。購入者をペイパルにリダイレクトしてください。 |
DoAuthorization API DoReauthorization API DoCapture API |
エラーコード: 10610 SHORT: 限度額を超過しています。 LONG: 指定された金額が許容限度額を超過しています。 |
Payments V1の実装
POST /v1/payments/payment/{payment_id}/execute |
HTTPコード: 400 名前: PAYER_ACTION_REQUIRED メッセージ: 取引を正常に完了できません。ペイパルに戻るよう購入者に指示してください。 |
POST /v1/payments/orders/{order_id}/authorize
POST /v1/payments/authorization/{auth_id}/reauthorize |
HTTPコード: 400 名前: AUTHORIZATION_AMOUNT_LIMIT_EXCEEDED メッセージ: 承認金額が許容注文限度額を超過しています。 |
POST /v1/payments/orders/{order_id}/capture
POST /v1/payments/authorization/{authorization_id}/capture |
HTTPコード: 400 名前: CAPTURE_AMOUNT_LIMIT_EXCEEDED メッセージ: 指定された回収金額が許容限度額を超過しています。 |
注文V2および支払いV2の実装
POST /v2/checkout/orders/{ID.EN_US}/capture
POST /v2/checkout/orders/{ID.EN_US}/authorize
POST /v2/checkout/orders/{ID.EN_US}/save |
HTTPコード: 422 エラー: UNPROCESSABLE_ENTITY エラーの説明: 要求されたアクションを実行できなかったか、要求されたアクションが意味的に正しくありません、またはビジネスの認証に失敗しました。
問題: PAYER_ACTION_REQUIRED 問題の説明: 取引を正常に完了できません。ペイパルに戻るよう購入者に指示してください。 |
POST /v2/checkout/orders/{order_id}/authorize
POST /v2/payments/authorizations/{authorization_id}/reauthorize |
HTTPコード: 422 エラー: UNPROCESSABLE_ENTITY エラーの説明: 要求されたアクションを実行できなかったか、要求されたアクションが意味的に正しくありません、またはビジネスの認証に失敗しました。 問題: AUTHORIZATION_AMOUNT_EXCEEDED 問題の説明: 指定された承認金額が許容限度額を超過しています。別の金額を指定して、もう一度リクエストをお試しください。または、カスタマーサポートまでお問い合わせの上、限度額を引き上げてください。PSD2が適用される国の一般利用者に対する過請求は、地域の規制により認められていません。 |
POST /v2/payments/authorizations/{authorization_id}/capture |
HTTPコード: 422 エラー: UNPROCESSABLE_ENTITY エラーの説明: 要求されたアクションを実行できなかったか、要求されたアクションが意味的に正しくありません、またはビジネスの認証に失敗しました。 問題: MAX_CAPTURE_AMOUNT_EXCEEDED 問題の説明: 回収金額が許容限度額を超過しています。カスタマーサービスまたはアカウントマネジャーに連絡して、過請求限度額の変更を依頼してください。デフォルトの過請求限度額は115%であり、すべての回収の合計を承認金額の115%まで設定することができます。PSD2が適用される国の一般利用者に対する過請求は、地域の規制により認められていません。 |
これにより、売り手は重大な影響を受けます。自社のビジネスを除外してもらうことはできますか?
拒否の増加による影響を監視するため、ビジネスとして自社が利用できるレポートにはどのようなものがありますか?
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